カシメロの強さと戦績は本物か?テテをKOした戦慄の右フックに注目!

ボクシング

WBSSで優勝候補の筆頭に上げられていたゾラニ・テテ(Zolani Tete)をKOで破ったジョンリル・カシメロ(John Riel Casimero)ですが、あの戦慄のフックには驚きましたね。

今年4月に井上尚弥戦も決まり、モチベーションは間違いなく今が最高なはずです。

先日のノニト・ドネアとの死闘を制した井上尚弥の死角を発見したと豪語し、自分こそが「モンスター」だと絶好調です。

そんなカシメロのこれまでの試合を振り返りながら、強さ戦績特徴を再考してみたいと思います。

是非最後までご覧下さいね。

カシメロの過去の対戦相手

カシメロの過去の対戦相手を確認してみましょう。

カシメロは過去に4敗していますが、その敗戦は現在のバンタム級に転向する前の敗戦です。

生涯戦績としては、33戦29勝(20KO)4敗(1TKO)というのが過去の戦績です。

以下は対戦相手の抜粋です。

前半には過去の敗戦4試合を列挙し、後半はバンタム級転向後のKO勝利5試合を列挙しています。

2010年7月24日 敗北 12R 判定1-2 ラモン・ガルシア
2011年3月26日 敗北 5R 1:50 TKO モルティ・ムザラネ
2015年6月27日 敗北 12R 判定0-3 アムナット・ルエンロン
2017年9月16日 敗北 12R 判定0-3 ジョナス・スルタン
2018年7月21日 勝利 2R 1:41 TKO ホセ・ペチ
2019年2月16日 勝利 6R 0:47 TKO 山下賢哉
2019年4月20日 勝利 12R 0:44 KO リカルド・エスピノサ
2019年8月24日 勝利 10R 2:23 KO セサール・ラミレス
2019年11月30日 勝利 3R 2:14 TKO ゾラニ・テテ
2020年4月25日 井上尚弥

日本人ボクサーは過去に唯一、山下賢哉選手と対戦しておりカシメロのTKO勝利です。

カシメロの過去の対戦相手の中でひときわ目立つのはやはり「ゾラニ・テテ」でしょうか?

テテが崩れ落ちるシーンはあまりにも印象的で、カシメロの良さや特徴が一番出ていた試合でしょう。

一方、先日八重樫東をTKOで下したモルティ・ムザラネや井岡一翔に完封勝利したアムナット・ルエンロンなどにはいいところなく敗れています。

アムナット・ルエンロン

ボクシング好きの人には釈迦に説法かも知れませんが、カシメロの過去の対戦相手で最強はテテではなく、実はモルティ・ムザラネだということに異論をはさむ人はいないでしょう。

下の動画は約9年前のカシメロvsムザラネ戦です。

5ラウンド目にカシメロが心折れて、レフェリーストップによるTKO負け。

パンチによるダメージというよりは、ムザラネとの相性の悪さに嫌気がさして試合放棄したくなったようです。

軽くバッティングをアピールしていますが、当たっているようにも見えませんね。

若干20歳の若き頃のカシメロが、老獪なムザラネに翻弄され「もう、やってらんねーよ!」という感じ。

まぁ、カシメロも嫌になるくらいのムザラネと正々堂々と打ち合った八重樫東は本当に凄い選手だと思います!



カシメロのボクシングの特徴とファイティングスタイル

カシメロの特徴は、右利きと思いきや左のパンチも得意としており、試合中の身体の重心は「かなり後ろ寄り」にあります。

カシメロ(左)

ガードはメイウェザーJr風のやや浅めのL字ガードで、あまりガードをガチガチに固めることはない印象ですね。

カシメロがガードを固めて守りに入る時は、大体が負け試合のときです(笑)

カシメロ(左)

メイウェザーJr

身体の重心は後ろに保ちつつ相手のジャブやストレートは上体をのけ反らせてかわし、その直後に右フックか右ストレートを打ち込むというのがカシメロの特徴です。

先日のゾラニ・テテ戦でもほぼ同じ戦い方をしていましたよね。

テテがダッキングで顔を下にさげたときに、カシメロの右フックがテテのこめかみにクリーンヒット!

この時点ですでに勝負はついていました。

カシメロの特徴のまとめ

1.試合中の重心は常に後方寄りにキープ。

2.ガードは浅めのL字ガードで、守りより攻撃重視のスタイル。

3.左腕を伸ばす、もしくは左ジャブを打ちながら右ストレート・右フックを打ち込む。

4.相手のストレートやジャブは、上体をのけ反らせて避ける。

5.攻撃は一気に踏み込んで、ロングレンジからの右ストレートを顔面かボディへ。

6.スタミナに難あり。試合後半になると手数が極端に減る。

7.全体的に変則的なスタイル。



【関連記事】カシメロが井上尚弥に勝つ3つの理由とは?初黒星はラスベガスの一戦!

ズバリ!カシメロは強いのか?

ズバリ言うと、カシメロはかなり強いです。

というか、ムザラネやアムナットに翻弄されていた頃と比べるとかなり強くなった印象ですね。

カシメロが急激に強くなった要因

1.小柄ながらもバンタム級に転向して5試合すべてKO勝利している。

2.バンタム級最強の呼び声の高かったゾラニ・テテにKO勝利している。

3.ボクシングの本場・米国ラスベガスで、井上尚弥との統一戦が確定した。

上記3つは強くなった要因というよりは、カシメロのモチベーションがかなり上昇したことと「俺は井上尚弥より強い」と自信を持てたきっかけになっていると思います。

カシメロの最近の堂々とした試合運びからもそれが感じられます。

井上尚弥戦は楽観視できないと思いますね。



【関連記事】ゾラニテテvsカシメロ激突!勝つのはカシメロか?試合直前勝敗予想

まとめ

これまでボクシングファンしか名前を知らなかったジョンリル・カシメロという選手をみてきましたが、ヤバい選手に成長しましたね。

ゾラニ・テテにKO勝利して、気分もモチベーションもコンディションもすべて絶好調だと思います。

この、今イケイケの3階級制覇王者を井上尚弥がどのように仕留めるのか興味が尽きません。

井上君、頑張って!!

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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