今年4月にWBA&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥とWBO世界バンタム級王者のジョンリル・カシメロ(John Riel Casimero)の統一戦が決まりました。
ゾラニ・テテを試合序盤の3ラウンドに強烈な右フックでKOし、バンタム級転向後は全試合がKOかTKOで勝利しているカシメロ。
気分もモチベーションも今が絶好調で、ついでに口のほうも絶口調のようです。
「じゃあな、Inoue。お前はモンスターだそうだが、俺が真のモンスターだ」(カシメロ談)
<出典>THE ANSWER
試合を盛り上げるためのリップサービスだと思われますが、モンスター・井上尚弥vs新モンスター・カシメロの試合の海外の反応はどうでしょうか?
アジアでは結構な盛り上がりを見せていますが、海外の反応や評判について調べてみました!
是非最後までご覧下さいね。
カシメロについての評価は?
カシメロは現WBO世界バンタム級王者で、フィリピン出身の30歳のボクサーです。
もともとはライトフライ級の選手でしたが、階級を少しずつ上げて現在はバンタム級を主戦場としており、かつ3階級制覇王者でもあります。
そんな強豪のカシメロですが、海外の反応や評判はどうでしょうか?
カシメロの海外の反応・評判について
米国内においても、各メディアやボクシングファンの間では井上尚弥有利は動かないものの、中には以下のようにカシメロ有利を唱える人もいます。
「カシメロの顎は強い。善戦する可能性もある。」
「ドネア戦で食らったような凄まじいショットの影響で依然として磨耗しているとすれば、我々はカシメロに倒される姿を目の当たりにするかもしれない。」
「カシメロにもパワーという危険性を持つ。」
以下は井上有利と分析するメディアの見解です。
「Inoueはカシメロに対してハンドスピードで大きなアドバンテージを有する。」
「もし、日本のスターが頭部かボディショットをピンポイントで着弾できれば、試合はあっという間に終わる可能性もある。」
カシメロの問題点・懸念点
体重超過の可能性
ボクシング好きの人であればご存知なことかも知れませんが、カシメロは過去に体重超過による王座剥奪の経験があります。
この体重超過による事件と言えば、ルイス・ネリがすぐに思い浮かびますよね?
フェザー級と同程度くらいのネリと対戦し、当時WBC世界バンタム級王者だった山中慎介が破れたことがありました。
カシメロは今回は大丈夫なのでしょうか?
フェアプレーをしてくれると信じたいですね。
ルイス・ネリ(左)山中慎介(右)
ドーピングの可能性
カシメロは過去の4敗がウソかと思うくらい、今ではKO/TKOで快進撃を続けています。
顔つきもそうですが、フィジカルもかなり強化された印象を受けますよね。
カシメロのチームには元円盤投げの選手で、現在はスポーツコーチをしているアンヘル・ギジェルモ・エレディア(Angel Guillermo Heredia)というお薬関係の博士がいます。
Team Casimero becoming world WBO champion winning TETE by KO after being undefeated for 6 years.
Thank you team @KnuckleheadSean @MannyPacquiao for giving me all the working conditions and trust in my training methods..
Team @Guruscience pic.twitter.com/9RwRYTkWJy— Angel”Add Changer”Heredia (@Guruscience) January 5, 2020
カシメロがランニングマシンで走っている横にいますね。
アジアの英雄こと、マニー・パッキャオがKOで敗れたときの対戦相手だったファン・マヌエル・マルケスのコーチにもこの人がいましたね…。
直近のカシメロの調子は?
下のTwitterの動画を見る限り、絶好調っぽいですね(笑)
怖くなるくらい調子良さそうなので、井上君は気を抜かないで欲しいです。
なんかヤバい…。
Casimero beginning his “Monster hunt” pic.twitter.com/nWJee08oQU
— @BarbosaBox (@BarbosaBox) February 8, 2020
若かりし頃のカシメロ
下の動画は若かりし頃のカシメロ(IBF世界ライト・フライ級王者の頃?)の映像です。
恐らく8年くらい前でしょうか??
カシメロは普段はタガログ語で話しているはずですが、あまり得意ではない英語でも視聴者に語り掛けています。
結構貴重な映像だと思いますので、ご紹介致しますね。
【関連記事】カシメロが負けた試合の相手は誰?井上尚弥戦の勝敗予想と試合展開
井上尚弥についての評価は?
4.25 米国ネバダ州ラスベガス マンダレイベイでWBOバンタム級王者ジョンリル カシメロと3団体統一戦が決定致しました。
初のラスベガスでの戦いでメインイベントなので思いっきり暴れます‼︎
お楽しみに‼︎ pic.twitter.com/3tJ378DxzO— 井上尚弥 Naoya Inoue (@naoyainoue_410) January 31, 2020
井上尚弥のアジア圏での評価はすでに確立されていると考えてよいでしょう。
プロデビュー以来、無敗のままで3階級を制覇し、昨年はノニト・ドネアとの死闘を制した名実ともに「モンスター」!
今のところ、井上尚弥への不安要素は見当たりませんが、対戦相手であるカシメロのプロモーターを務めるショーン・ギボンズ(Sean Gibbons)は別の見方をしているようです。
井上尚弥の海外の反応・評判について
敢えて、井上尚弥不利と見る見解をご紹介します。
鼻で笑うか、真剣に受け止めるかは各自ご判断下さい(笑)
「Inoueには防御が無い。」:ショーン・ギボンズ談
「Casimeroにはパンチがある。自分のボクシングもできる、勝利できると思う。この男はInoueをKOするだろう。」:ショーン・ギボンズ談
一方、日本国内でも井上尚弥不利とみる見解がポツポツありましたので、その一例をご紹介します。
カシメロ戦実現したら、俺はカシメロ55−45井上でカシメロ有利と見るな。KOで。。
ID:nRyBSPDM
井上尚弥の問題点・懸念点
眼窩底骨折と鼻骨骨折の回復具合
いまだに右目の傷が画像越しに確認できますよね。
腫れや痛みは回復していると思いますが、古傷となってパンチが接触しただけでも出血しないかどうかが心配です。
当然、カシメロは狙ってくるでしょうし、バッティングにも気をつけなければならないですね。
昔のボクシングは、眼窩底骨折(がんかていこっせつ)や網膜裂孔(もうまくれっこう)は「引退勧告」に直結する事案でした。
ノニト・ドネア戦で受けた心理的ダメージ
これについては、杞憂であって欲しいと思っています。
井上尚弥ほどの選手が、左フックやサウスポーを恐れることは無いはずですからね。
ラスベガスという独特の雰囲気
西岡利晃も最初は緊張したと語っていましたから、素人には分からない緊張感があるのでしょうね。
まぁ、これも杞憂でしょうけど(笑)
【関連記事】カシメロが井上尚弥に勝つ3つの理由とは?初黒星はラスベガスの一戦!
井上尚弥vsカシメロの勝敗予想
これについては、過去の記事で何度も書いていますがやはり井上尚弥の勝利は動かないと思われます。
但し、カシメロの試合運びについては井上陣営はすでに研究済みですから序盤からの打ち合いは避けるでしょうね。
前半は様子見で、中盤以降に勝負することになるでしょう。
なぜなら、カシメロはパワーはありますがスタミナに難があるからです。
しかしながら、ラスベガスという場所柄的な問題もあるので井上陣営もカシメロ陣営も凡戦は避けたいと思っているはず。
となると、打ち合いは必至かも?
アップセットが起こり得るとすれば、ここしかありません。
それでも勝利コールを受けるのは井上尚弥!
【関連記事】ゾラニテテvsカシメロ激突!勝つのはカシメロか?試合直前勝敗予想
まとめ
今年の4月に、いよいよ井上尚弥がラスベガスで試合をします。
約9年前、当時WBCスーパー・バンタム級王座を6度防衛中の西岡利晃がMGMグランドホテルにて見事マルケスをKOで破りました。
当時も今も、日本人ボクサーが米国ラスベガスで試合をするなんて考えられないことですが、井上尚弥はメインを張れるほどの風格が出てきましたね。
井上君にはラスベガスのメインを張るのは「体格ではなく対戦相手と試合内容による」ということを証明して欲しいです。
井上君、頑張って!
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。